こんばんは、かなえ整骨院です。
今回ご紹介させて頂く患者様は、
30代 男性
連日パソコン業務をこなしていると右腕が痛くて辛くなる、
という訴えでご来院なさいました。
「ただの仕事疲れでは…」
と思いつつお話を伺っていましたが、
どうやらそういうレベルの問題ではなさそうです。
長時間パソコンに向かっていると右腕が痛くて上げていられなくなるとのこと。
しかし来院時は無症状で、腕を押しても全然痛くない。
力を入れても、腕を上げても、肘の曲げ伸ばしをしても痛くない。
「これは筋肉の問題ではなく、神経の問題なのでは。。」
そこで、まずは頚の神経に問題がないか、チェックしてみました。
頚の神経をチェックしてみると…
腕や手の力は問題なく入ります。
深部腱反射も問題ありません。
しかし…
右の三角筋(テリーマンの肩の☆のところ)の感覚が
左に比べ明らかに鈍い!!
「これは…!」
すかさず患者様の背後に回り、脇の下近くの筋肉(小円筋)を押してみたところ、
患者様も予期せぬ激痛が!!
上記の事から今回の症状の原因は、
QLS(四辺形間隙)の狭小化による腋窩神経の絞扼障害
(四辺形間隙症候群;QLSS)
ではないかと考えました。
QLS(四辺形間隙)は肩関節後方にあるスペースで、
・上腕三頭筋長頭腱
・大円筋
・小円筋
・上腕骨
によって構成されており、その中を腋窩神経が通過します。
キーボードに手を乗せているような体勢(肩関節の水平屈曲運動)を取ると
スペースが狭くなり、腋窩神経が締め付けを受けるというわけです。
治療はQLS構成筋の緊張緩和と、
神経に対するHi-voltage療法を実施しました。
治療開始から1ヶ月が経過しました。
初診時と比べると症状はかなり改善しているとのことです。
しかし、まだ症状消失には至っておりませんので、
引き続き経過を追っていきたいと思います。