こんにちは、かなえ整骨院です。
先日、4歳の男の子がお父さんに連れられて来院しました。
お父さんが腕を引っ張ったところ、肘が外れてしまったとの訴えでした。
見ると左腕をだらんと下げてまったく動かそうとしません。
腕を引っ張ったら腕を動かさなくなったという状況や、腫れや熱感も無かったことから
肘内障と判断して徒手整復を行いました。
整復操作をするとクリック音を触知し、その後問題なく腕を使えるようになりました。
肘内障は小児に好発する疾患で、子供の急な飛び出しを腕を引っ張って制止したり、
転倒しそうになった子供の手を引っ張るなどの行為でよく起こります。
下図のように腕を引っ張られたことにより骨を抑えている靭帯が亜脱臼している状態です。
肘内障は簡単に治りますが、5~6歳になって靭帯がしっかりしてくるまでは
再発の恐れがありますので、親御さんは手を強く引っ張らないようご注意ください。
(ちなみに、この子はもう3回目だそうです。)
子供が一人で遊んでいたり、友達と遊んでいる時などに
同じような症状を訴えた場合、肘内障ではない場合もあります。
このような場合、肘の関節周囲の骨折や鎖骨の骨折がないか、
注意深く診る必要があります。
子供が急に腕を動かさなくなったら早めに整骨院や整形外科を受診しましょう。